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【感想】スロウハイツの神様/辻村深月【トキワ荘や!】

今日紹介するのは、辻村深月の「スロウハイツの神様」です(^ω^) 

 なんだか辻村作品の割合がやけに多い気がしますが、まあ大ファン(といってもそこまで読めていませんが…)なので目を瞑ってもらえるとこれ幸いです(笑)

 

スロウハイツは現代のトキワ荘!!

 題名にもなっている「スロウハイツ」は、主人公の赤羽環やチヨダコーキら若手の作家・漫画家・画家・映画監督らが共同で暮らすアパート(のような建物)で、環の祖父が亡くなった時の形見として環に授けられた家なんですね。

それで、環が知り合いで尚且つ将来有望そうな人たちに声を掛けて出来上がった、まさに現代のトキワ荘なのです!(・∀・)

 

トキワ荘と言えば、「漫画の神様」こと手塚治虫石ノ森章太郎藤子不二雄赤塚不二夫など、後世に語り継がれる稀代の漫画家たちが若い頃に共同生活を営んでいたアパートですが、それに勝るとも劣らないような人たちがスロウハイツにも集まっているんです。

とはいえまだまだみんな若手、チヨダコーキ、彼は超売れっ子作家なのですが、彼以外はみんな駆け出しのクリエイターで、お互いに作品を批評し合い、切磋琢磨をして成長していきます。

その過程においては、もちろん衝突もあります。特にコーキほどではないものの、プロとして頑張っている環は他者の作品に対してずけずけと物を言うので、よく摩擦を引き起こしています。ただ他の人たちも環が真摯に向き合ってくれているということを良く理解しているので、逆に「何も言われなくなったらお終い」だと思って頑張っているのです。

 

登場人物のほとんどがクリエイターだと言うことで、会話のテーマもそうした技術論や精神論がどうしても多くなるのですが、辻村先生の作品づくりに対する考え方がうかがい知れるようで、そこも読みごたえのあるポイントの一つだと思います!(´∀`)

 

伏線、伏線、伏線んんん~~~!!

 伏線、という字を書きすぎてゲシュタルト崩壊寸前ですが(笑)、本当にとにかく伏線がすごいです!

辻村作品にしては割合明るい作風ですが、だからといって「謎」が小さいわけではありません!ラストに至るまでの伏線と呼応し合いながら全貌が明らかになっていくプロセスは本当に爽快です(^ω^)

 

ただ伏線が多くてあまりストーリーについて書けないのが非常に残念なところですが(笑)、ざっくりとした感想を言わせてもらうならば、

最高にロマンチックで、ドラマチックなラブストーリーだ!!

ということです。

 

作品間のリンクが楽しい!! 

 以前記事で紹介した「凍りのくじら」の主人公・芹沢理帆子が、なんとスロウハイツの神様にも出演(出演、というと可笑しいかもしれませんがしっくりきます)しているんですよ!

 

「凍りのくじら」/辻村深月 - かんそう!!~小説読書感想、書評ブログ~

 

辻村作品の文庫版の帯にはですね、作品の読む順番のおすすめが載っているのですが、確かにあれにはしっかりとした理由があったのだなあと思いました。

主人公のアフターストーリーを含めて展開してくれる物語、お得感が素晴らしいですね!(笑)

 

本当におすすめの一冊です。是非読んでみてください(^ω^)

 

 

スロウハイツの神様(上) (講談社文庫)

スロウハイツの神様(上) (講談社文庫)

 

 

 

それでは!!