【読書メモ】広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。
どうも、ローソンのカルボナーラを温め過ぎて舌を火傷した僕です。まさかオフィスのレンジが1500Wだとは思わなかった……。
またお仕事の話で恐縮ですが、オフィスには図書館(名前ほど大それたものではなく、単に空いたデスクに本が並べられてるだけで全く館じゃない)がありまして、メディア関連の書籍を自由に借りられるようになってるんです。
何の役にも立たないウンカス新米野郎から一刻も早く脱出するために、これはもう図書館の本を端から端まで全部、ソッコーで読破してやろうと思い立ちました。今回の記事はその借りた本の軽い紹介&読書メモになりますー。
なに、この挑発的なタイトル……
『広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。』
……なぜメディアで人を動かそうとしているオフィスにこの本があるんだ?
とは思うものの、この煽り系のタイトルに見事に釣られて読んじゃったよね。
「僕、あきらめたくないっす!」って内心むきになって読んじゃったよね。
当たり前だけど、もちろんこの本は広告やメディアで人を動かそうとすることを諦めているわけじゃないです。むしろ、死ぬほど考えて、動かそうとしてる。
タイトルの真意は、従来のマスメディアを利用して一方向的に情報を届けるような方法ではもはや人は動かない、ということ。
ネットが誕生して、誰もが情報の発信者になり、情報量が爆発的に増加している。しかも発信された情報はWeb上に半永久的に蓄積されて、誰でも閲覧可能な状態で残る。これはつまり、マスメディア経由で発信される情報量が、インターネット経由で発信される情報量が莫大なせいで、情報量全体に占める割合が激減したということ。だから、今まではCMで紹介された商品は、CMに出てるだけで「すごい!」ということになってたのが、今では莫大な商品の中の一つでしかない、という様な受け止められ方をするようになる。
マスメディアの影響力が(ゼロでは全然ないにしても)ものすごい速さで小さくなっていったけれど、そもそもインターネットの一つ一つの情報にしても限りなく影響力は小さい。マスメディアなんかとは比べ物にならないくらい。ブランド力だってないし、リーチが何より短すぎる。
だから、今の時代は、完全に情報が供給過多なんです。つまりは情報の受け手がものすごく強い立場にある時代。
とはいえ、そんな中でも人々の注目を大きく集める記事や出来事は沢山ある。
例えば、大学の生協がプリンを20個発注すべきところを間違えて4000個発注するという、理解不能な間違いが起きたことがある。
「プリンを間違えて発注し過ぎちゃいました……。お願いです、プリンを買ってください」というPOPを生協の棚に設置したところ、それを見た大学生たちがTwitterやFacebookにそのPOPの画像を投稿したり、「可哀そうだからみんな買ってあげよーぜ」みたいなつぶやきをし出した。するとみるみるうちにプリンは売れていき、最終的には完売したそう。
もう少し規模の大きい話もしておこう。海外の話だ。オランダの女子高生が、自分の誕生日パーティーに友達を招待するために、Facebookにパーティーの日時や場所を投稿した。彼女が設定を間違えていたらしく、その投稿が友達以外の人達でも見られるようになっていた。その投稿を見た世界中(まあほとんどオランダだが)の人々が興味本位でネット上に拡散して、多くの人の目に入ってしまった。結果どうなったか?パーティー当日、その女子高生が住む町には全く彼女と面識の無い人々(ほぼ男性)が数千人単位で押し寄せたらしい。事態を事前に察知した警察が動くというとんでもない事態にまで発展し、なんとかパーティーは無事に終わったという。
こんな風に、一見なんてことのない情報が多くの人の関心を惹きつけ、実際に行動まで引き起こす例が沢山あるのだ。
なぜ、情報が信じられないほど流通している時代に、これらの一握りの情報が受け手に大きなインパクトを与えることが出来たのだろうか?
それは、端的に言えば人々の心の動き、持っている欲望や価値観といったものにフィットしていたからだ。最初の生協の例で言えば、発注ミスをした店員さんがこの世の終わりみたいな表情でレジを打っていたらしいのだが、「本気で困っている人をなんとかして助けてあげたい」という道義心というか同情のようなものを掻き立てることが出来たのだろう。
そしてオランダの女子高生の町に男どもが集まってきたのは、「なんか面白そうじゃね?みんなで行っちゃおうぜ」みたいなお祭り的なノリがあっただろうし、中にはスケベ心を持ってやって来たやつも少なくないだろう。
こうした人が行動する際の根本的な動機をしっかりと捉えることが出来た情報は、情報の大海の中で一際輝いて見えるものらしい。
もちろん、何万、何百万という人を動かす場合には単純に動機を捕まえるという要因だけでは不十分で、どんなメディアを選択して情報を発信するのかなどの戦略性が必要になってくる。しかし、今の僕はそこまで大きな(大きいは大きいけれど、記事を作っているだけなので)メディアに携わっているわけではないので、これらの情報をまとめておく必要をあまり感じない。それにもう眠いし。
そういうわけで、これからは人の行動を見る時はその動機に注目していこうと思ってまーす。頑張れ、僕。
そういえば、NAVERまとめのTOPページにまなったん(秋元真夏)の記事が載ってた気がする。「白石麻衣を黒石さんにする、乃木坂の出川哲郎」みたいなタイトル。
あざといとか、頭でかいとか、めっちゃいじられてるからね。確かにね。
でもやっぱり言わせてもらいたいことがあって、
好きです。