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【感想】冷たい校舎の時は止まる / 辻村深月

 今日はこちら!

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)

 

 ブログでは二度目となる辻村作品の紹介です(・∀・)

好きなものを好きなだけ、好きな時に紹介できるって素敵ですね~(笑)

 

メフィスト賞を獲得したデビュー作!

 

辻村深月さんは、本作「冷たい校舎の時は止まる」メフィスト賞を見事受賞し、作家デビューを果たしました。

この物語、上下巻の2巻に及ぶかなりの長編小説なのですが、新人賞でなかなかそこまでの枚数の作品を受け入れてくれる所って少ないんですよね。

実際、メフィスト賞には枚数制限・字数制限が特に存在していないからこの賞に応募した、と述べているくらいです(笑)

 

また、どこかの記事で書いたような気がしますが、辻村先生はミステリー作家の綾辻行人さんの大ファンで、デビュー前から文通などのやり取りがあったようです。

そしてメフィスト賞の選者だった綾辻さんから、辻村さんに直接受賞の連絡をされたということです。憧れの作家さんから、「作家の世界へようこそ」と祝福される気分は、どんなにか幸せなことだったでしょう。

 

綾辻先生の作品も過去に紹介しているので良かったらこちらからどうぞ(^ω^)

あの名作アニメ「Another」の原作者、綾辻行人さんの「人形館の殺人」読んだった - かんそう!!~小説読書感想、書評ブログ~

 

ミステリーと青春の結婚

 

綾辻さんの大ファンなだけあって、本作もミステリーの雰囲気が濃厚に漂った物語に仕上がっています。

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いつも通り、冬の朝、学校に登校してきた8人のクラスメイト。しかし彼らの他には誰もいない校舎。ホームルームのチャイムが鳴っても誰も来ない。不審に思って校舎を見て回ると、窓も、扉も、鍵がかかっている訳でもないのに、ぴくりとも動かない。椅子を思いっきり叩きつけても割れない窓。完全に閉じ込められた校舎の中で、文化祭の日に飛び降り自殺した生徒の顔も、名前も思い出せないことに気が付く。

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校舎に閉じ込められてしまったのはなぜなのか、そして飛び降り自殺をしたのは誰なのか、そうした謎が冒頭で投げかけられ、それを少しずつ明らかにしていくという作りになっています。

 

しかし完全なミステリー、という訳でもありません。自殺、と述べたように本作では殺人事件は起こりません。本作の特徴は、ミステリーと青春とを上手く融合したところにあると思います。

この物語は群像劇となっており、物語は基本的にある登場人物に焦点を絞ったストーリーを積み重ねていくことで発展していきます。その過程で、それぞれの人物の過去や悩みや恋心などが繊細なタッチで描き出されていくことで、物語に奥行きが生まれます。

そしてそうした登場人物の背景が克明に描写されればされるほど、最後に明らかになる謎も、その魅力というか説得力というか、を増していくような気がします。その点で、ミステリーと青春が切り離せないものになっているんです。

 

結構重たい話が多く、全体的に薄暗い雰囲気で進行しますから、そういう作風が好きな人にはおすすめな作品です。(※辻村作品すべてがそういう作風なわけではありません!これは特に暗いです

 

 

以前紹介したこちらも併せて読んでいただけると、更に魅力が伝わるかと思います(´∀`)

「凍りのくじら」/辻村深月 - かんそう!!~小説読書感想、書評ブログ~

 

 

それではまた!

 

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)